救急集中治療部

 当院は年間約4500台の救急車(婦人科、小児科症例を含む)を受け入れています。重症の方は集中治療室:ICU(8床)にて治療継続し、早期に社会復帰していただくことを目指しています。

治療方針

 救急集中治療部では、重篤な病態で止むなく入院された方の速やかな病態改善を目指し、各診療科エキスパートの協力を得ながら、かつリハビリテーション科、栄養科とも連携を取りながら治療を進めています。早期にリハビリテーション介入を行い、少量の食事を早期に摂っていただくことが全身状態改善に貢献できるという方針のもと、可能な限り迅速で的確な治療・対応を行っています。



集中治療室に入室される患者さんの主な疾患です。
  • 循環器症例
         (不安定狭心症、急性心筋梗塞、急性心不全、急性大動脈解離)

  • 脳神経外科脳卒中科症例
         (重篤な状態の脳出血脳梗塞等)

  • 呼吸器疾患症例
         (肺炎 気管支喘息、肺塞栓症)

  • 腎臓内科症例
         (高カリウム血症 急性肺水腫 急性腎不全)

  • その他
         (敗血症 急性腎盂腎炎 急性膵炎 出血性ショック症例)

 救急集中治療部では上記の様な疾患でICUへ入室される患者さんと患者さんご家族に対し、わかり易い説明を心掛け、ご本人やご家族とともに再発防止に協力しながら治療が進められるように工夫しています。

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年間のICU入室患者内訳

心臓血管外科手術 45件/年
治療推奨度の高い緊急経皮的冠状動脈血管形成術
(PCI:percutaneous coronary intervention)
80人/年
脳出血(くも膜下出血) 140人/年
脳梗塞症例 130人/年
心停止関連搬救急送件数 55件/年
(入院症例27人/年)
(心拍再開率は49.09%)
緊急心肺補助装置(PCPS)導入 7件/年
低体温療法(心停止後の体温管理療法) 10件/年
急性膵炎 数件/年
急性胆嚢炎
入院後3日以内の胆嚢手術
138件/年
急性血液浄化 105件/年
重症肺炎 10人/年
   

ICU入室症例は全例 APACHEスコア*1 SOFAスコア*2 を用い予後予測を行いながら治療にあたっています。

*1 APACHE: Acute Physiology and Chronic Health Evaluation  ICU 入室から24 時間以内のいくつかの臨床的指標からスコアを計算する最悪値を用いてスコア計算をするもの。

*2 SOFA: Sequential Organ Failure Assessment  6 つの主要臓器機能から評価する。ICU 入室24 時間とその後48 時間毎に計測するもの。最大値または平均値が良い予後予測となる。上昇率が30% 以上の症例では予後が悪い。

緊急入院の背景

 緊急入院になった背景としては普段高血圧症や糖尿病、脂質異常症、禁煙治療等が十分に行われていなかった方が多いです。また沖縄県は若年脳出血患者数が全国一多い県で、当院への45歳以下の脳出血によるICU入室も少なくありません。入院に至る原因の予防策の一つとしては高血圧治療があります。

血液透析治療

 当院は日本急性血液浄化学会専門研修施設でもあり、24時間365日必要があればいつでも血液透析治療が実施できます。重症敗血症急性腎不全治療に貢献しています。腎機能障害がある方に対する急性肺水腫治療にも貢献しています。


 その他日本救急医学会専門研修施設かつ日本集中治療医学会専門研修施設でもあり、最新の治療情報に関する知識を、学会活動への参加する等を行いUp Dateしています。

医師

医師名 専門分野
横矢 隆宏 循環器
山内 昌喜 循環器、一般内科
林 峰栄 救命救急
沖山 光則 心臓血管外科、DMAT隊員
伊泊 広二 脳血管障害、脳腫瘍、一般脳神経外科
永田 仁 呼吸器外科、一般外科
伊良波 禎 循環器内科、DMAT隊員
金城 紀代彦 血液浄化、一般内科
佐久田 豊 循環器、集中治療
長間 将樹 救命救急、集中治療、外科、DMAT隊員

直近の学会発表

2017年3月 第44回日本集中治療医学会学術集会「窒息・縊頸症例体温管理療法の適応」
2017年3月 第44回日本集中治療医学会学術集会「敗血症を契機に発症した褐色細胞腫クリーゼ症例」
2016年6月 第26回 日本集中治療医学会九州地方会 「2015年当院救急搬送心停止症例の検討」
2016年2月 第43回日本集中治療医学会学術集会 「当院ICU入院となった若年脳出血患者の対応を考える」
2015年6月 第25回 日本集中治療医学会九州地方会 「AEDでROSCが得られないランナーは直ちに骨髄針冷生食ボーラス捕液を開始すべきである」